被爆者・吉田勝二さんが亡くなりました。
闘病生活およそ5ヶ月。
何度かお見舞いに足を運びました。
体調が悪くても、私のことは覚えていてくださった勝二さん。
言葉を発することができなくても、手を動かして反応してくれました。
勝二さんとの出会いは2年前の夏。
紙芝居になった勝二さんの被爆体験が札幌で紹介されるということで、勝二さん一行に同行取材をさせていただきました。
それから身の上相談をするほどの仲になりました。
勝二さんは賑やかな場所が好きで、お酒が大好きだったので、よくお酒の席に誘っていただきました。
ちょっとご自宅に立ち寄ったつもりが、昼間からお酒を一緒に飲んだこともありました。
とにかく笑顔が素敵なおじいちゃん。元気なおじいちゃん。
こんなに元気な被爆者(語弊があったらすみません)に出会ったことがないくらいでした。
でも被爆で顔に大やけどを負い、耳は吹き飛ばされ、差別に偏見・・・
青春時代を泣いて過ごしたといいます。
苦しみは計り知れません。
それなのに、なぜあんなに笑顔で過ごせるのか?不思議だったのです。
一度きいてみたことがありました。
「ちなっちゃん、どうせ生きるなら笑顔で過ごしたほうが楽しかと。」
どんなにつらくても笑顔で過ごすことの強さを教えてくれた吉田勝二さん。
「平和の原点は、人間の痛みが分かる心を持つことです」。
被爆講話の最後に必ず勝二さんが言う言葉です。
人の痛みがわかるからこそ、誰にでもいつでも笑顔でいられる。
そんな人間に私もなれるかな。
勝二さんとの出会いを無駄にしないためにも、平和のために何か自分も役に立てたらいいなと思います。
ご冥福をお祈りします。

<札幌取材の打ち上げで撮った写真です。写真が好きで、いつもこっそり私を撮ってくれていました。そんな茶目っ気も好きでした>