ホームニュース数奇な運命の「リトルメリー」 青い目の人形が見つめた戦争の記憶【長崎県島原市】

数奇な運命の「リトルメリー」 青い目の人形が見つめた戦争の記憶【長崎県島原市】

2024年04月03日 16:54

友好の証しとしてアメリカから日本に贈られた人形の企画展が島原市で開かれています。

まつげまで精巧に作られた青い目の人形。

1927年、アメリカの牧師の呼びかけで日米の子供たちの友好を願って贈られたものです。

当時は日本人の移住を規制する「排日移民法」がアメリカで制定され、日米関係が悪化していました。

紙芝居
「人形といっても日本の敵だ。憎いアメリカをやっつけてしまえ」「青い目の人形も敵だと言われて竹やりで突かれたり壊されたり、火の中に投げ捨てられました」

日本には1万2700体が贈られたものの、太平洋戦争中に処分され、今では国内に300体ほどしかありません。

県内に残っているのはわずか2体で、このうちのひとつ、島原市立第一小学校に保管してある人形は「リトルメリー」と名付けられています。

戦時中はひな人形の箱に隠されていました。

企画展は日米の交流の歴史を振り返り、平和について考えてもらおうと毎年「島原親善人形の会」が開いています。

会場には「リトルメリー」や友好の印として送られた7体の人形のほか、当時の写真も展示されています。

島原親善人形の会 北田貴子 事務局長
「メリーちゃんが平和の使者として役割を果たしてくれている。このような発信がみんなで出来ていく時代が続くことを願って行動しながら、平和について考えていければと思っている」

企画展は4月7日まで島原城観光復興記念館で開かれています。

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