2025年06月21日 18:09
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国が進める中学校の「部活動の地域展開」で課題となっているのが子どもたちの移動手段の確保です。
このほど、関係者が長崎県内の現状を話し合いました。
教員の働き方改革や少子化対策のため、国は、中学校の土日の部活動を地域の指導者に任せる「部活動の地域展開」を進めています。
そこで課題の1つとして挙がるのが、離島や半島の交通手段の確保で、コミュニティ財団「未来基金ながさき」は県内3市の文化系活動を2023年度から財政面で支援しています。
例えば「雲仙ジュニアブラス」(雲仙市)では、公共のバス移動が難しいためタクシーによる移動支援で生徒の送迎を行っています。
これまで興味があっても参加をあきらめていた生徒の入会が相次いでいると言います。
また、佐世保市の離島・高島には中学校がなく、生徒は海上タクシーで本土の学校に通っています。
部活動が時間的に難しい状況だったところを、支援により増便とダイヤ改正につなげました。
しかし、未来基金ながさきが財源として利用する「休眠預金制度」による助成は2026年2月までとなっています。
円卓会議の参加者
「部活動の地域展開を継続するためには、どこが金を出すのか」
県の内外から参加した担当者は、自身の地域の事情も踏まえながら取り組みの当事者の議論を聞いていました。
雲仙市の担当者
「行政に頼らない自発的な移動が将来的な継続性につながるのでは」
「部活動の地域展開」の議論を進めるうえで欠かせない「移動手段」確保の視点。
保護者だけではなく社会全体で支援する体制作りが問われています。