
【参院選】長崎選挙区は自民現職の古賀友一郎氏が3期目の当選 幹部も応援で組織固め 投票率55.78%
20日に投開票が行われた第27回参議院議員選挙・長崎選挙区で、自民党・現職の古賀友一郎氏(57)が3期目の当選を果たした。
【開票確定】
古賀友一郎氏(自民党・現職 )24万6585、深堀浩氏(国民民主党・新人)18万6747、 黒石隆太氏(参政党・新人)9万7646、 筒井涼介氏(共産党・新人)3万1687、高谷喜久雄氏(諸派(日本誠真会)・新人)8205、 神谷幸太郎氏(諸派(NHK党)・新人)6076
古賀友一郎氏
「本当に今回の選挙戦は、“誠に厳しい”という一言に尽きる戦いだった。物価高対策、減税給付金、政治とカネの不祥事の問題もあったが、そうした問題以上に私が必要だと見定めたのは将来ビジョンを提示すること。その中で“水素“というテーマを設定して訴えてきたが、付託を受けた以上しっかりとこの国を前に進めていく気概を持って引き続き取り組みたい。」
古賀氏が当選を果たした勝因は、自民党の組織力ともいえる。選挙期間中、有権者に馴染みのない「水素」を政策に訴えていて、古賀氏自身「選挙戦はあまりよくなかった」と振り返った。
そんな中で石破首相や小泉農水相などの幹部が応援に駆け付け、組織を引き締めた。首相は2回長崎で応援演説を行い、新幹線問題について踏み込んだ発言をするなど、経済界を中心に自民党の強みをアピールした。
さらに地元選出の国会議員や地元に馴染みのある県議や市議、町議が働きかけ、県内の広いエリアをカバーした。
一方で、国民民主党が浸透を図った無党派層の票を、国民民主党と参政党で分け合ったという見方もあり、参政党の躍進が結果的に自民党に有利に働いたともいえる。
全国的には自民党は逆風で国民民主党は議席を伸ばしたが、深堀浩氏はトレンドをいかすことはできなかった。深堀氏は県内くまなく精力的に駆け巡ってきたが、現職を倒すほど支持を広げられなかった。
深堀浩氏
「残念ながら結果が伴わなかったが、私の力不足と思っている。全国的には国民民主党の政策が評価され好調な勢いだとみている。訴えてきた政策は間違っていないし、今置かれている国民の生活状況を考えた時、今の政治を変えないといけないというのは間違いない。ただ、この長崎選挙区においては私の力不足ということで、県民にその想いが十分届かなかったと理解している。」
今回の長崎県の投票率は55.78%で前回の48.72%から7.06ポイント上昇した。争点の一つが「物価高対策」で有権者にとっては関心亊だったこともあり、陣営は数字は上がるとみていたが、予想以上の数字だったのではないだろうか。期日前投票が7%上がっていて、これが結果的に投票率アップにつながった。