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2022年06月20日

Lovebaby 小さく生まれた赤ちゃんのための「リトルベビーハンドブック」~長崎県も導入へ

厚生労働省の統計によると、生まれてくる赤ちゃんの約1割が2500g未満の低出生体重児です。

小さく生まれた子どもたちを支援しようと、長崎県でも今年度「リトルベビーハンドブック」の導入が決まりました。

他県のリトルベビーハンドブック.jpg

リトルベビーハンドブックとは、低体重で生まれた赤ちゃんの成長や発達を記録できる母子手帳のサブブックで、静岡県や佐賀県などでは、すでに配布されています。

早産で小さく生まれた子どもがいる母親たちのサークル「長崎リトルベビーの会Lino」は、長崎県にも導入してほしいと、2021年夏、県に要望書を提出。

この要望などを受け、作成が決まりました。

母子手帳では、体重を記録する欄は1㎏からとなっているなど、早産の場合、記録できない項目があります。

末永医師.jpg

長崎医療センター小児科の末永英世医師は「母子手帳には、この時期にこれができますか?「はい」、「いいえ」というのが載っているが、早産児は1歳まではかなりのズレがあるので、お母さんたちが書こうとすると、全部「いいえ」に丸をつけることになる。気持ちが沈んでしまうというのはよく耳にする。」と話します。

大村市の長崎医療センターでは2021年の4月から、小さく生まれた赤ちゃんのために、独自で作った「NICU退院手帳」を配っています。

入院中の検査データや治療内容などが記録されているほか、子どもが「できるようになったこと」を書くスペースもあります。

NICU退院手帳.jpg

末永医師は「子どもが成長してから、『自分が生まれたばかりの時はどうだったの?』と聞かれても、書けないところもあり母子手帳は真っ白。その月齢でどんなことができたのかなど、母子手帳に書けないところを書いてもらう。育児関連の本には、早産児ならではという情報が少ないと言われているので、県主導でリトルベビーハンドブックを作るのはいい」と導入を歓迎しています。

長崎県のリトルベビーハンドブックは、当事者の声などを集めて今年度中に作られる予定。長崎リトルベビーの会Linoのメンバーも、自分たちの経験をもとにどのようなハンドブックにしたらよいか、意見を出し合っています。

長崎リトルベビーの会Linoの杉村優子代表は「小さく出産したお母さんたちにとって、安心できるものの一つになってほしい。お母さんと赤ちゃんにとって宝物みたいな手帳になれば」と期待を寄せています。

杉村代表.jpg

(6月10日放送 KTNテレビ長崎のニュースから一部転載)

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