共同企画と私 ~広島・長崎 被爆80年へ~
吉井です。8月も半ばを過ぎました。暦の上では秋に差し掛かったとはいえ、まだまだ暑い日が続いていますね。今年の夏、初めての経験をさせてもらいました。それは8月6日に広島市で行われる平和記念式典に参列したことです
以前から広島の式典に行ってみたいとは思っていたのですが、長崎原爆の日が近い日程でなかなか時間を作ることができず実現できていませんでした。それが今年「広島の番組に出演してきてほしい」という依頼を受け、思いがけず現地に伺うことがえきました。KTNでは被爆80年に向けて、系列局のTSSテレビ新広島と手を組んで、共同で番組や企画を制作することになり、そのスタートを告げるための出演でした。
広島の式典の第一印象は規模が大きいことです。この日、式典に訪れたのが5万人。長崎はコロナ禍前で5000人といわれていますから、10倍の人数です。また、参列している人の世代の幅が広く、様々な国の人がいるのも印象的でした。「怒りの広島 祈りの長崎」とは聞いていましたが、世界で最初の被爆地である広島の存在感、思いの強さを肌で感じることができました。
今回は長崎南山高校3年の原田 晋之介さんと一緒に現地入りしました。原田さんは被爆四世で、曾祖父は広島と長崎で相次いで原爆の被害に遭った「二重被爆者」の山口彊さんです。原田さん自身、継承活動に取り組んでいて、広島と長崎をつなぐ新世代としてゲスト出演をお願いしました。
曾祖父の彊さんが被爆した日に広島に行けたので、2人で当時の彊さんの足取りを追うように広島市内をめぐりました。原田さんも「現地に訪れるからこそ持つことができる実感があった。来られて良かった」と話してくれました。
TSSとKTNの被爆80年の企画テーマは「つたえる つなげる」です。これから被爆地の放送局として伝えられることを改めて模索し、番組などを通じて平和について考える機会を提供できたらと思います。両局の取り組みに是非注目して下さい。それではまた。