ホーム番組情報マルっと!大原さんのてくてく御朱印さんぽ㊽番外編・てくてく平和さんぽ(長崎市)編

㊽番外編・てくてく平和さんぽ(長崎市)編

佐世保市在住の漫画家・大原由軌子さんが「御朱印」を求めて県内あちこちをおさんぽする企画の48回目。

2023年8月9日(水)放送分は番外編・てくてく平和さんぽと題して

被爆3世の語り部 原田小鈴さんにお話を伺いました。

しゃしん.jpg小鈴さんの祖父、故・山口彊さん(93)は広島と長崎で被爆した二重被爆者です。

2007年には映画「二重被爆」に出演、国連での上映会の際には反核スピーチを行うなど

「核兵器廃絶」を訴え続けました。

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小鈴さんは彊さんが亡くなった翌年の2011年から

彊さんの被爆体験や非核平和の継承を次世代へ語り継ぐ語り部として活動しています。

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長崎市松山町にある爆心地公園には被爆当時の地層が残されています。

そこには3000度の熱で焼け溶けた食器や瓦などが当時のまま...

78年前の8月9日、

いつもと変わらない朝を過ごしていた多くの人の「日常」が一瞬で破壊されたことを表しています。

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わたしたちの足元には、78年前に壊された日常がいまも眠っています。

「この地層は他人事ではない。核兵器がある限り、いつわたしたちもこうなるかわからない。」

過去のことではなく、自分事として戦争や平和について考えてもらうきっかけになればと活動する小鈴さんが

講話の際に必ず使う紙芝居があります。

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こちらが彊さんの本を読んで、被爆者の方たちが制作した紙芝居です。

「実際に体験をした人でないと描けないような絵」と小鈴さんも話すように

思わず目を覆いたくなるような光景が描かれています。

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肉親の被爆体験を語るのは精神的にも辛かったと話す小鈴さん。

そんな中2世の年子さん、3世の小鈴さんに続き

この紙芝居を読む語り部がもう一人、小鈴さんの息子・晋之介さんです。

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小学5年生のときに紙芝居を読みはじめた晋之介さん。

高校生になった現在は「自分と同じ若い世代が平和を考えるきっかけになれば」と

全国各地で小鈴さんと共に継承活動を行っています。

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10年にわたる継承活動の中で小鈴さんはある男性と出会います。

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d.jpg彼の名前はアリ・ビーザーさん。アメリカ人の映像作家です。

約10年前、原爆に関する本を執筆するために小鈴さんの母・年子さんを訪ねてきたことがきっかけでした。

アリさんの祖父・ジェイコブさんは78年前、広島と長崎に原爆を落とした

「エノラ・ゲイ」と「ボックス・カー」に技術担当として搭乗していました。

キノコ雲の上にいたジェイコブさんと下にいた彊さん

それぞれの孫として出会い、交流を重ねてきた小鈴さんとアリさん。

今後さまざまな形で発信を続けていきたいと、現在は原爆のドキュメンタリーを制作中です。

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身近なことから気負わず平和について考えてほしいと話す小鈴さん。

例えば、子どもと平和公園で遊ぶだけでも「あの大きな像はなんなんだろう」と

平和について考えるきっかけになります。

ひとりひとりが知ること、そして意識して生活することの大切さを

改めて考えさせられるおさんぽとなりました。

今回のイラストがコチラ!次回もお楽しみに!

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2023年08月16日更新
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