番組審議会報告

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第548回番組審議会 2020年6月10日

第548回番組審議会は、2020年6月10日 テレビ長崎で開催され、下記番組について審議した。

FNSドキュメンタリー大賞エントリー作品『8人のサッカー部』
(テレビ長崎制作)
放送日時 2020年5月26日(火)19時00分~19時55分

出席委員(順不同・敬称略)

菊森 淳文
田崎 智博
柴田 守
石川 由香里
近久 宏志
大川 綾
山﨑 健
内田 輝美

以上 8名

欠席委員(順不同・敬称略)

なし

放送事業者側の出席は 11名

審議番組『8人のサッカー部』は、五島列島・宇久島にある宇久高校のサッカー部の2年間を追ったドキュメンタリー番組。
部員不足のため試合に8人で挑む姿を、離島の少子高齢化や雇用不安などの現状を交えながら描いた。番組ディレクターの松永悠作は「(勝利が見込めないであろう)8人でのサッカーになぜ、打ち込めるのか、を表現できれば、と取材を進めた」と説明。また、新型コロナウイルスの感染拡大防止対策で離島への渡航ができなくなり、取材に制約があるなか、オンラインでのインタビューなど新しい取材手法も駆使したと述べた。

審議の概要(委員からの主な意見)

「8人のサッカー部」(2020年5月26日(火)放送)について
・全体がうまくまとめられたとてもいい番組で、笑顔になれる番組、率直に面白く、続きが見たいと思う番組だった。
・部員8人ながらも、「サッカーで勝ちに行く」「宇久を代表して戦っている」という強い思いが感じられた。
・高校生たちが海で遊ぶシーンでの笑顔とたくましさ。高校を卒業し、島から旅立つの船出のシーンで、送る側の後輩たちが船を追って次々と岸壁から海に飛び込む光景など、島ならではの気持ちが伝わり、感動的だった。
・離島が抱える問題が感じられ、これは日本の縮図だ、とも考えた。長崎や日本全体が抱える問題でもある。五島列島の位置や宇久の説明は、番組内のもうすこし早い時間帯であった方が良いと思った。
・コロナで、高等学校総合体育大会(高総体)が中止になったことの、衝撃を知ることができた。
・コロナの影響で、さらに島の衰退が予測されるような後味が切なかった。その一方で、現地に行かずにオンラインを使ったインタビューは現実的でいい形態だと思う。
・前作の30分番組(ドキュメント九州「島を駆ける 8人のサッカー部」2019年9月7日放送)を視聴しているので、再放送のような印象を受けた。前に見た人も楽しめるよう、構成上の工夫がほしかった。
・あらかじめ番組の放送日が決まっているのは理解するが、放送局はコンテストに出展するために番組を作るのだろうか、彼らが引退するまでの状況を見たかった。
・取材者と高校生のコミュニケーションがうまく取れていた。定点観測のような手法であり、彼らが精悍な顔つきに変わっていく様子、おしゃれになっていく様子が見られた。また、(島で一緒に育ってきた)仲の良さや思いやりもよく表現されていた。
などの意見が出た。
KTN番組審議会事務局 095-827-8183
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