番組審議会報告

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第552回番組審議会 2020年11月11日

第552回番組審議会は、2020年11月11日 テレビ長崎で開催され、下記番組について審議した。

『わがまま!気まま!旅気分 週末佐世保ツアー』
(テレビ長崎制作)
放送日時 2020年10月27日(火) 19時00分~19時54分

出席委員(順不同・敬称略)

菊森 淳文
田崎 智博
柴田 守
石川 由香里
近久 宏志
大川 綾
相本 倫子
内田 輝美

以上 8名

欠席委員(順不同・敬称略)

なし

放送事業者側の出席は 9名

審議番組『わがまま!気まま!旅気分 週末佐世保ツアー』は、2000年からBSフジで毎週土曜日の早朝に放送されていて、フジテレビ系列28局が持ち回りで制作を担当している。プロデューサーを務めた執行役員・編成局長の佐藤博之は「KTNでも年に2、3本制作しており、番組は長崎の文化・物産・観光を全国で見てもらえる機会につながる」と説明した。ディレクターの山口史乃は番組制作について「全国と長崎県内での放送に向け、(長崎に関する情報・知識量が違うので)構成のバランスに悩んだが、九州近郊の若いママ層に佐世保に行きたいと旅行を計画してもらえるよう企画した」と話した。

審議の概要(委員からの主な意見)

「わがまま!気まま!旅気分 週末佐世保ツアー」(2020年10月27日(火) 19時00分~19時54分)について
・全体としてポップでかわいい感じ。インスタ(instagram;SNSツールの一種)を意識した作りだった
・佐世保の王道中の王道コースを紹介していた。佐世保はハウステンボスとそれ以外の観光地がはっきり分かれるのが課題だったが、ツアークルーズバスをうまく使って2地点をドッキングする(つなぐ)努力が見られた
・ハウステンボスの新エリアはまさにインスタ向けで「映える(ばえる)」。若い女性が写真を撮ってみたいと思うだろう
・ハウステンボス内で紹介した店、佐世保バーガーの店など、なぜここを紹介したか、という根拠をもう少し知りたかった
・番組の全体的な趣旨は「ガイドブックに載っていない情報も目白押し」というものだが、本番組では県内の視聴者には目新しいものがほぼなく、ネットでもわかる情報だったのが残念
・番組の早い段階でハウステンボスのコロナ対策を映像で具体的に説明していて、対策をしっかりしていると安心感につながった
・GoToキャンペーンで交流人口が増えることに不安を持つ視聴者がいることにも、より気を配ってほしい。タレントのスザンヌさんと本田アナが最初は「ソーシャル・ディスタンス」を取っていたのに、昼食時にチーズフォンデュを同じ鍋から食べたり、バスで並んで座っていたり、だんだん近づいていくのが気になった。社会が、距離が近いことに違和感を持つ時代になってきていて、番組でもそういう配慮が必要な時代になっている
・(感染対策など)「withコロナの旅」感が出ていたが、(ディレクターが説明したような)「子連れの若いママの家族旅」というより「若い女性の2人旅」という印象。子どもの姿を想定したロケ地、シーンがなかった
・「女子旅」と見られることは、その一方で「女の子のステレオタイプ」を作り出してしまう。「これで満足でしょう」というメッセージにならないよう注意が必要
・スザンヌさんは明るく、雰囲気も柔らかく、飾らない人柄で、非常によかった。言葉遣いが一部、気になったが、インスタのフォロワーも多く、発信力に期待できる
・県外の人が佐世保に来ることを想定するのなら、ハウステンボスと佐世保市中心部の距離、車で行けるのか、電車なのか・・・位置関係を地図で示したり、どうすれば効率的に回れるのかなどの情報が欲しい
・コロナ禍での観光/誘客の番組は、観光県に住む者としては心配。人が動くことをあんまり煽らないで、と思うところもある。しかし、ロケ地の店員やツアーバスガイドなどがこの厳しい状況下でも明るくいい表情で働いていたのが印象に残り、「みんな頑張っている」と励まされた
・佐世保の街を紹介するという内容でありながら、佐世保で暮らす人の姿が見えなかった
・この番組は「広告」なのかどうかを確認させていただきたいと思った。県内に住む人へ情報の新しさは感じなかった。人が動くことがどうなのかという時にこの番組を放送する是非をどう考えたのか疑問が残った
などの意見が出た。
KTN番組審議会事務局 095-827-8183
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