番組審議会報告

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第564回番組審議会 2022年2月

第564回番組審議会は、新型コロナウイルス感染拡大のため、委員全員が集まっての会議は開催せず、各委員がリポートを提出する「書面審議」とした。そして、各リポートを踏まえ、菊森委員長が、総括意見を書面にまとめた。

審議議題番組 ドキュメント九州「海の墓標」
2022 年 1月 17日(月)15 時 15 分~15 時 45 分放送
審議議題番組 みジカなナガサキ
「スマート農林業技術」2021年12月15日(水)放送
「漁村の未来を考えよう」2021年12月22日(水)放送

出席委員(順不同・敬称略)

菊森 淳文
田崎 智博
柴田 守
石川 由香里
近久 宏志
大川 綾
内田 輝美
相本 倫子
以上 8名

欠席委員(順不同・敬称略)

なし

審議の概要

海の墓標
  • 第二次世界大戦末期の長崎ゆかりの象徴的な潜水艦と水上特攻艇を扱っていて、おもしろい。特に「伊58」は、五島列島海底探査で発見された希少性があり、ドキュメンタリーとして取り上げる必然性があると感じた。
  • 戦争を振り返り、戦没者に思いをはせるきっかけとなる番組だった。このような番組を制作していくことは、非常に大きな社会的意義があり、これからも戦争について伝え続けていくという制作側の強い意志を感じた。
  • 戦後76年が過ぎ、歴史の証言者が去っていくなか、新たに浮かび上がってくる「戦争遺構」もあり、それを未来に向けてどう生かしていくのか、ということが番組のテーマだろうか。潜水艦「伊58」の艦長の遺族や、震洋の元隊員など、まだ語れる人々の生の声を記録できたことも意味がある。
  • 潜水艦が沈められた場所と「震洋」の訓練場所が同じ長崎県ということ、2021年に「震洋」の新たな写真が発見されたことで、過去の「海の墓標」(潜水艦の話し)に無理やり「震洋」の話しを足した感じがしてならない。「海の墓標」と「震洋」の話しは、別々の番組として制作して放送してほしかった。
  • 24隻の潜水艦についての前半と、震洋を描いた後半とが分離しているように感じた。
  • ドキュメンタリーの作り手の側には必ず、伝えたい何か、があるはずだと思う。しかし、今回の番組ではそれが何なのか、あまり伝わってこなかった。
  • 最後のナレーションでテーマを収斂させようとしているが、「その姿が伝えようとしているものとは。あの戦争が現代に問うているようです」という締めくくりは、結局、番組を通して何を伝えようとしたのか、伝える努力を投げ出してしまったようで違和感がある。
みジカなナガサキ
  • テレビの役割は、県民に関心を持ってもらうこと、「つかみ」の部分なので、その役割を良く果たしていたと思う。
  • ミニ番組ながら、農林水産業におけるAIの活用や地域ぐるみの取り組みなどを分かりやすくコンパクトに紹介してあり、第一次産業のイメージが明るくなり、先進的な産業としてみることができた。
  • リポーターを人ではなく、アニメCGのキャラクターとしたことで、説明する人の話しがセリフを棒読みしているかのように感じた。
  • 5分番組なので、紹介で終わってしまうのは仕方ないが、少々中途半端で物足りない。視聴者として誰をターゲットにしているのか、よくわからない。
  • 自治体の広報を誰に届けたいのか(ターゲット)が、決定的に欠如していると思った。県内の人なのか、それも若年層なのか、高齢層なのか、それとも移住希望者など県外の人なのか。
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