番組審議会報告

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第586回番組審議会 2024年4月10日

第586回番組審議会は、2024年4月10日にテレビ長崎本社で開催され、下記の番組について審議を行った。

審議議題番組 絆の一杯 ~食で繋ぐ長崎とベトナム~
2024年3月18日(月)  15時15分~16時13分放送

出席委員(順不同・敬称略)

菊森 淳文
田崎 智博
近久 宏志
内田 輝美
前田 徹
藤岡 良規
河村 有教
北村 由香
以上 8名

欠席委員(順不同・敬称略)

なし

審議の概要 

  • テレビ長崎とベトナムテレビジョン(国営放送)との共同制作ということや、制作したのは、ベトナムテレビジョンというテロップを、随時出さなくてもいいが、ある程度のところで出していったほうがいいと感じた。
  • ベトナムの麺料理、ミークワン、野菜がたくさん入っていて、現地のミークワンに近づけるために長崎の食材を使って作っていたが、食べている人が「おいしい」としか言わなかったので、どんな味なのかがさっぱりわからず、絆という意味でも、長崎の人が見たときに、ミークワンをベトナムで食べてみたいと思ってほしいというような構成なので、そこが残念だったのが正直な感想。
  • 食というテーマ設定で展開していく流れは、非常によかった。ところどころ、強引な展開だなという点もまま見受けられたが、軸としては成立していたと思う。
    ミークワンの場面がちょっと残念。ここがおそらく番組の山であっただろうが、若干調理工程のところもよくわからなかった。細切れでよくわからなかった。チャンポンとどう違うのかなとか、そういう比較があると、味とか作り方に関して興味がわいたと思う。これをやってはいけないと思ったが、ミークワンがどういうものかをどうしても知りたくて、視聴しながら、スマホで検索した。作り手としては、それを視聴者にさせてはいけなかったと思う。番組冒頭で、ミークワン、例えば、アナウンサーの烏山さんがベトナムにせっかく行っているので、そこで食べるとか、ミークワンというものがどういうものなのか、早めに知ることができるとよかった。食がテーマの番組だが、味の表現とか映像があまり豊かではないと感じた。
  • ストーリー仕立てで番組が進んでいく、楽しい番組だった。わかりやすく、ストレスもなく見ることができ、面白味もあった。
  • 食材探しについて、完成のために何が必要なのか、どういう食材が必要なのか、もう少し分かりやすくして、オリエンテーリング的に一つずつクリアしていくようなプロセスを段階的に見せる演出もまたよかったのではないかと思う、もうちょっとテンポがよくてもいいかなと思った。
  • 長崎くんちの御朱印船をまず軸に持ってきて、それから、食を通して両国の絆をしっかり描いていたと思う。そのストーリーに沿ってちゃんと制作された番組であった。長崎とベトナムの料理の食材であったり、食文化の共通点を探しながら、両国の間にある絆をより一層深めるという形で、良かったと思う。
  • 番組の冒頭に、番組制作の趣旨が明確に説明されていたのはよかった。全体的に構成もしっかりしているし、さらっと見ることができる番組であったが、見終わった後に、これで絆が感じられたかというと、それは難しかったというか、腑に落ちないというか、すとんと、さらっと見ることができるけれども、とてもいい番組だったというふうには思えなかったというのが正直な感想。
    共同制作の難しさがあるのかなということはあるが、それでは、誰に見てもらいたい番組なのか、誰を対象にしているのか、最後まで疑問が残った。
  • 地方局の視点とか、協力とかで、長崎をベトナムに紹介するというのは、とても大切で、貴重で、意欲的な取り組みだと思っている。すごくよかったのは、県内あちこちを忙しく回って、料理の腕も披露してくれたフックさんが、「おくんち」になぞらえて、7年後は家族みんなで来たいなと言ったのは、非常に、7年がにくいねという、効いているなというコメントだった。
  • 長崎とベトナムとの関係性をどのようにアピールしながら番組をまとめていくかというところが、7割ぐらいは成功しているが、あとの3割ぐらいは、まだちょっと工夫の余地もあると思った。
    全編を通しては、日本とベトナムの交流の歴史から始まって、特に、今回は食ということに焦点を当ててまとめようとされていて、非常に好感が持てた。ベトナムと長崎の文化、似ているところが果たしてあるのか、ないのか、というところももう少し紹介して、料理を取り上げたらよかったかなという感じはする。
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