㉝八坂神社(長崎市)編

佐世保市在住の漫画家・大原由軌子さんが「御朱印」を求めて県内あちこちをおさんぽする企画の33回目。

2022年9月28日(水)放送分は、長崎市鍛冶屋町にある八坂神社へ向かいました。

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「ぎおんさん」として親しまれている八坂神社は

ヤマタノオロチを退治した英雄として有名なスサノオノミコトをまつり

全国に約2300社鎮座しています(総本社は京都の八坂神社。観光地としても有名ですよね)


その昔、この八坂神社は「現應寺(げんのうじ)」と呼ばれ、寺(仏様)と神社(神様)の中間的な存在でした。

それが1868年 明治維新の神仏分離(神様と仏様をしっかり分けましょうね)にともない八坂神社へ改称したという歴史があります。

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ここで興味深いのがこちらの神紋。巻物が2つクロスしたようなデザインに大原さんもかっこいい!と釘付け!

この神紋は「祇園守紋(ぎおんまもりもん)」と呼ばれます。

ここで「ぎおん」ってどこからきたの?「ぎおん」ってなに?と思ったそこのアナタ!

八坂神社では、もともと牛頭天王(ごずてんのう)という神様をおまつりしていました。

この牛頭天王、実は祇園精舎(仏教)の守り神。さらに驚くのがこの牛頭天王はスサノオノミコトと同じだというのです。

色々と混乱する大原さんを横目に

「つきつめるとわけがわからなくなることもある。曖昧でいいこともある。いい距離感で学ぶのも大事なことなんですよ」

と宮司はおっしゃっていました。

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隠れアニマル.jpg


いまにも動き出しそうなウサギ。とっても可愛くないですか?

実はこれ、神門に施された細工の一部なんです。この他にもサルやリスなどたくさんの動物が隠れています。

どれも表情豊かでチャーミング!

八坂神社の隠れアニマル、ぜひお子さんと一緒に探してみてくださいね♪

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細かい細工が施され、ずっしりむっちりなフォルムで愛らしい狛犬は

1924年 昭和天皇のご成婚記念として奉納されたもの。


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江戸時代に奉納されたこちらの狛犬は長い時を経て、人のようなお顔に。

なんとも言えない表情がたまらない...ぜひ一度会いに行ってほしい狛犬です。

もう一対の狛犬の足元には「子供 疱瘡安全」の字が。

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医学も発展しておらず、神様に頼るしかなかった時代。

子どもが健康でまいにち笑顔でいられることを願う親心は今も昔も同じですね。

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八坂神社で毎年7月下旬に行われる「祇園まつり」は、疫病退散・家内安全・天下安泰の神事として

400年近く続き、夏の風物詩として多くの方に愛されています。

医学が発展した現代で新型コロナウイルスがこれだけ猛威をふるうことを誰が想像できたでしょうか。

「改めて神様の存在は大切だと思った」宮司のお言葉が響きました。

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今年3年連続長崎くんちの奉納踊りは中止となりました。来年こそはモッテコーイの声が青空に響くことを祈ります。

そんな八坂神社の御朱印がコチラ。


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お気に入りの祇園守紋が入って大原さんも大興奮!

八坂神社の長い階段を上り神門にたどり着いたとき感じる心地よい風。

「祇園風」と呼ばれ、この風を受けると無病息災で過ごせるといわれています。なんだか素敵じゃないですか?

赤ちゃんがお腹の中にいるときから大人になるまで、みんなの健やかな健康を見守ってくれるぎおんさん。

当たり前の日々こそ感謝して大事にしていきたい。そう思った1日でした。

大原さんのオリジナルイラストはコチラ!次回もお楽しみに。

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2022年10月07日更新
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