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知る人ぞ知る!小さなサクラ物語

2021年、卒業シーズンにあわせたように、長崎県では例年より早く桜が満開となった。

県内の観光地など桜の名所は数多くあるが、今回は知る人ぞ知る、小さな物語に彩られた隠れスポットを訪れた。

 

大村湾を望む長崎市長浦町の山間いの集落。

国道206号線から入った手崎川沿いの数百メートル進んだ場所に 長く続く桜のトンネルがある。

手崎川の下流では菜の花も見頃になり、空の青さとピンク、 黄色のコントラストが訪れた人を魅了する。

 

そして長崎市松山町にあるのは市営弓道場。 的の向こうには3本の桜の木がある。

平日の昼間は、主にシニアの人たちが稽古に励んでいて、 時折、舞い散る花吹雪のなかで矢を放つ。

 

実は、桜の木はかつて5本あった。

しかし1982年7月、約300人が犠牲となった長崎大水害で道場横の浦上川が氾濫し、 建物もサクラの木も被害を受けた。

よみがえった桜のように、命輝く射を・・。

大水害から約40年たった今も変わらず輝き続ける桜に思いを寄せながら、 射場には乾いた弦音(つるね)が響いている。

 

(2021年3月26日放送)

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