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長崎・被爆80年
終わらない釜墓地の戦後 終戦から80年、眠る6500人余の戦没者
2025年3月、北海道被爆者協会が解散した。
協会は、広島・長崎に次ぎ3番目、民間としては初めての原爆資料館を設置し、被爆者援護や反核・平和運動に取り組んできた。
被爆80年、会員の高齢化が大きな理由だ。
戦後、1000人とも2000人ともいわれる被爆者が暮らした北の大地。
被爆地・長崎や広島からは遠く離れた北海道になぜ、これほど多くの被爆者が移住し、暮らしたのか。
そこには、原爆被害による差別や偏見から逃れたい切実な苦しみがあった。
ようやく原爆の影や冷たい視線から逃げ、北海道にたどり着いても原爆の記憶はその体験を語る口を重くした。
北海道の被爆者団体で長年、会長を務めた越智晴子さんはかつて、「どうしても私たちから話させてくださいといえる 勇気がない」とその心情を吐露している。
北海道の被爆者が抱える苦悩、そして被爆者協会を引き継ぎ、若い世代とともに始まる活動について取材した。
(2025年5月19日放送)