
参院選6候補・SNSを駆使しあの手この手…有権者に問われる「正しい情報」見極める力【長崎】
今月20日投開票の参議院議員選挙についてです。
長崎選挙区には6人が立候補しています。
共産党の新人 筒井涼介さん(31)、自民党の現職 古賀友一郎さん(57)、参政党の新人 黒石隆太さん(33)、諸派(日本誠真会)の新人 高谷喜久雄さん(63)、国民民主党の新人 深堀浩さん(59)、諸派(NHK党)の新人 神谷幸太郎さん(49)
今回の参院選ではそれぞれの政党や候補者が「SNS」戦略を重視しています。
一方で情報を受け取る側の有権者も注意すべきポイントがあります。
共産・新 筒井涼介 候補(31)
「日本共産党を大きく伸ばしてください」
長崎選挙区としては歴代最年少の31歳で出馬した共産党の筒井涼介さん。
若い世代ならではの感覚でSNS発信に力を入れています。
「SNSを見て選挙の判断をする人もいるので、そういう時代なんだと考えて日々の訴えや政治の考えの発信を頑張っている」
TikTokには特技のダンスも投稿しています。
「普通に訴えるだけでなく、見せ方を意識して発信している」「若い人もそうだし高齢世代もダンスに反応をくれたりユニークですねと言ってくれる」
政策や候補者の人となりなどを自由に発信ができるSNS。
いまや選挙戦に欠かせないツールとして各候補も積極的に活用しています。
自民・現 古賀友一郎 候補(57)
「きょうから後半戦に入る。週末、土曜日なので1日長崎市内に」
3期目を目指す自民党の古賀友一郎さんは今回の参院選のためにSNSの投稿を前回以来6年ぶりに再開。
インスタグラムでは県内の全21自治体ごとに異なるメッセージ動画を発信しているほか、遊説日程を知らせるツールとしてもほぼ毎日、発信を続けています。
国民・新 深堀浩 候補(59)
「きょうから後半戦、佐世保市からひろしチャレンジ!」
SNSも意識したキャッチフレーズを売りにする国民民主党。
深堀浩さんは無党派層への認知拡大に加え、投票率アップにも期待を寄せています。
「支持政党がない人たちが誰に入れても一緒と思っている人たちに、名前と顔とどういう人なのか、人となりを知ってもらうことが第一歩なので、そのためにSNSを使っている」
参政・新 黒石隆太 候補(33)
「これは長崎県民のチーム戦。みんなで長崎県を変えよう。子どもたちの未来を変えようということを最後まで声をあげていきたい」
長崎選挙区の候補者でインスタグラムとXのフォロワー数が最も多いのが参政党の黒石隆太さん(33)です。
「ショート動画がキーになってくるので、どれだけ簡潔に話をまとめてわかりやすく伝えるか」
ユーチューブに上げた11日の神谷代表との街頭演説のフル動画も3万5千回以上再生されるなど(午後1時時点)注目されています。
「参政党は普段から地道な活動でSNSをやっているので、それが選挙中に種となり、花開いている状況だと思う」「ギリギリ最後の1秒まで体と声を使って県民に知ってもらう活動をしたい」
政治団体「日本誠真会」の高谷喜久雄さん(63)はインスタグラムを中心に、政治団体「NHK党」の神谷幸太郎さん(49)はXで政策を発信しています。
一方、SNS上にあふれる情報について専門家は注意をうながします。
SNS型選挙に詳しい国際大学 山口真一 准教授
「センセーショナルな情報や怒りの感情、対立構図がSNSでは拡散されやすい。その結果、有権者がそういう情報ばかり目を向けて投票に行ってしまう」「まずフェイク情報の拡散、選挙のたびに拡散され、時に傷つけたり評判を下げたリする。2つ目が誹謗中傷問題、政治家に対して政策を批判するのではなく、個人に対する脅迫や侮辱も繰り広げられることがある」
真偽不明の情報も飛び交うため、有権者にも「正しい情報」を見極める力が求められます。
山口さんは複数のメディアなどに目を通し、政策の根拠を自分なりに検証してほしいと呼びかけます。
山口真一 准教授
「私たちに返ってくるのは政策。政策ではなく分かりやすい過激な部分に目を向けて投票に行くとあまり良くない」「そのうえでフェイク情報に惑わされず、選挙時には真偽不明情報は大量に拡散されることを前提に見てほしい」
山口さんは「金儲けのために切り抜き動画やフェイク動画を発信する場合もある」として、事実に基づかないフェイク情報の拡散に加担しないよう、謙虚な気持ちで情報空間に接するよう呼びかけています。
投開票日まで残り4日、SNS上の情報をうのみにするのではなく、参考にして自分で考え、投票先を決めてください。
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