ホームニュース「ダムは万能ではない」「渇水に弱い」と専門家 長崎県「石木ダム」建設をめぐり「有識者の意見を聞く場」開催

「ダムは万能ではない」「渇水に弱い」と専門家 長崎県「石木ダム」建設をめぐり「有識者の意見を聞く場」開催

2026年08月31日 19:00

「有識者の意見を聞く場」は、平田知事が就任後、石木ダム事業のあり方や川棚川の河川整備計画を変更する必要があるかどうかを判断するために開いています。

元国交省職員 宮本博司さん
「現在の河川整備計画はずさんかつ不合理」「気候変動を踏まえて、流域治水への転換に向けて河川整備基本方針および河川整備計画を変更すべき」

知事が意見を聞く場は30日で4回目の開催です。

石木ダム建設事業は、佐世保市の水不足解消と水害を防ぐ「治水」を目的に1975年度に国が事業を採択。当初は1979年度の完成を予定していましたが、住民などの反対で工期は10回延長され、現在の完成予定は2032年度となっています。

このところの水不足を受け、渇水の状況の説明には特に力が入りました。
佐世保市水道局 東隆一郎水道局長
「1975年以降の50年間において、何らかの渇水対策を講じた回数が23回」「およそ2年に一度は渇水に直面している状況」

しかし、「計画の見直しが必要」と主張する専門家は、水源不足の解消をダムだけに頼るリスクも指摘しました。

法政大学 伊藤達也名誉教授
「異常渇水対策の整備は絶対必要だけど、決してダムは万能ではない」
岐阜大学 富樫幸一名誉教授
「一度、石木ダムが空になったら、戻るまで722日、つまり2年かかる。渇水に非常に弱いダム」

地元・川原地区13世帯のうち8世帯13人も傍聴しました。
切迫する水不足に何としてもダム建設を進めたい県や市の姿勢に、改めて計画の見直しを訴える声が上がります。
住民 岩下和雄さん
「我々、水没者を犠牲にしてでも佐世保市民が大事だと思っているんですか、我々も同じ県民」「県も佐世保市も、本当に水が必要かを私たちに説明してください」

知事は30日で専門家への聴取を終える考えを示しましたが、地元住民からは、「専門家も交えた場で意見を聞いてほしい」との声も聞かれました。

住民 岩本宏之さん
「有識者にも聞いてもらいたい、我々住民の意見を」
知事
「(会は)3カ月くらいと申し上げていたので基本的には3カ月の中で、と思っているが」「(住民から)『話を聞く場を設けてほしい』との声をいただいたので、しっかり対応するようにしたい」

知事は引き続き、佐世保市や川原地区の住民など様々な立場からの話を聞いて、論点を整理したいとしています。

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