半世紀以上の「8ミリビデオ」愛好家グループが解散 思い出の映像づくりも高齢化で幕【長崎市】
映像作品作りの愛好家による団体「長崎8ミリ・ビデオクラブ」が15日に68年の歴史に幕を降ろしました。
半世紀以上クラブに在籍し、いまも撮影への情熱を胸に秘めている95歳の男性に思いを聞きました。
「こんにちは」
熊谷幸さん95歳です。
部屋には編集用のパソコンや撮影機材が所狭しと並んでいます。
熊谷さんは子供が生まれたことをきっかけに家族の記録を残そうと、当時貴重だった8ミリカメラで撮影を始めました。
熊谷幸さん
「現像は日本で出来なくて、ハワイに送っていた。ハワイのコダックで。1週間後に返ってきて、そういう楽しみがありましたね」
熊谷さんが所属する「長崎8ミリ・ビデオクラブ」は1957年に創立。
毎月1回、例会を開き、自作の映像作品を持ち寄って批評し合ってきました。
そんなクラブも結成から68年が経ち高齢化が進み、15日を持って解散することが決まりました。
熊谷幸さん
「きょうで800回目(の例会)ですね」「本当はまだ続けたいんですけど、体が不自由になって。みんな高齢者になってそれが大きな原因ですね」
「乾杯!」
最後の例会には会員10人のうち5人が出席し、思い出話に花を咲かせました。
柴原勝彦さん(84)
「もうですね・・・涙が出るみたいです」「68年間続いてきたこのクラブが、もうきょうで最後だと思うと本当もう残念でなりません」
入江伸康さん(90)
「努力し続けましたね。なかなか難しくてね。編集するのに。自分で音入れもしたりね、まとめるの、編集するのが大変でしたよ。しかし、いい思い出が残りましたよ」
熊谷幸さん(95)
「(Q:さきほどの例会のときもカメラを持ってきてましたね)ところが(SD)カードを忘れてきました。だから(最後の例会の映像は)ちょっとないですね」「動画というのは編集ができるし、音が入るし、音楽も入れられる、そういう楽しみがある」「それで止められなかったですね」
クラブは解散しましたが、カメラがつないだ仲間との絆はこれからも続きます。
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